サブカル備忘録

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Mirrazのぼなぺてぃ!!!、おいしくいただけるのか?

先日、The Mirrazは、『ぼなぺてぃ』というアルバムをリリースした。

アルバムタイトルは、フランス語の"bon appetit"からきている。

意味は、『たくさん召し上がれ』『美味しく召し上がれ』『食事を楽しんで』である。

このアルバムから見て、Mirrazの今、そしてアーティストが歌詞を解説することについて書く。

 

 

ぼなぺてぃっ!!!(初回限定盤)

ぼなぺてぃっ!!!(初回限定盤)

 

 

現在のMirrazは美味しくいただけるのか?

以前、こんなことをブログに書いた。

歌詞はミイラズ特有の同じ言葉の繰り返し個人的内容が戻ってきているような印象がある。だからこそ、音楽性は変化し続けても、本質的な魅力は失われていないと考える。

 

今回のアルバム、『ぼなぺてぃ!!!』は、まさに畠山の個人的な思いが全面に押し出されている。2曲の「世の中クソ!」なんて、タイトルからしてそうだ。

ただ、先のブログを書いたときよりも、なんだかこのことに対して半分嬉しくもあり、半分もやもやした気持ちを抱えている。

個人的なことにしかなっていない気がするのだ。

 

例えば、ハッピーアイスクリームでは、以下のような歌詞が出てくる

僕の目は君の顔見るためにあるように
君の耳は僕の声を聞くためにあるように
僕の両手は君を胸に抱くために
君の両足は僕に会いにくるために そんな風にあるといいな

引用:http://the-mirraz.com/?p=10288

これは畠山自身の妹について書いた曲だと言っているが、現状の理解から次への希望自分がこうだったらいいなという欲望がつまっている。

もしかしたら向上心とかいう言葉でまとめられるかもしれないが、そういうきれいなものじゃなくてミイラズの場合、欲望という方が正しいだろう。

この欲望にこそ魅了されてきた。

 

その欲望が、今回アルバム『ぼなぺてぃ!!!』の曲たちには少し見えにくい気もするのだ。

もちろん、すべての曲がダメだ!というわけではない、実際、過去の曲たちにもそういう現状に中指を立てる曲は多くあった。

ただ、とても漠然とした感想ではあるが、次の何かを見つけることがThe Mirrazとしても見つけられていない気がする。

 

だから、こう捉えることにした。

今回のアルバムは現状の精算である。

つまり、今はこういう現状だから、これを「たくさん召し上がれ」で食べて、消化して、排泄することで、次の栄養が生まれるのかもしれない。

 ベストアルバムが彼らの歴史を示すものであり、今回のアルバムは現状を表す。

そう考えると、赤裸々に書かれた歌詞がまた違って見えてくるのかもしれない。

 

アーティストが行う全曲解説

最後に少しだけ違う角度の話を書く。

今回のアルバムについて、全曲解説を畠山本人がInstagramでやっている。

https://www.instagram.com/p/BQU4fYqjfvd/

 

アーティストが自身の曲を全曲解説することは、なにも珍しいことではない。今までも音楽雑誌で行われてきた。それはあくまでこの曲に興味を持ってねという意味合いが多かった。要するに販売促進だ。

ただ、作家が作品を語ることは、作品の解釈の多様性を許さなくしてしまう可能性をはらんでいると言いたい。

簡単に言えば、アーティストが言うことが100%正しくて、それ以外は全て間違ってる、アーティストマジ神みたいなことだ。

 

就職活動である自己PRをうまくできる人がどれだけいるだろうか?

つまり、みな自分のことはよくわからない。

説明できることもあるし、その説明できることを超えたものを生み出している可能性もある。

だから、あまりアーティストの全曲解説だけを信じるなと言いたい。

 

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